おおきなモノを何に使うか、何をつくるか…。

藤さんは青森で森の中にこもって豊島の絵を描いているのかと思っていたら、なんとねぶたのシステムに注目していて絵は描いていないみたい。
そのへんがいかにも藤さんらしくて、やっぱりいい感じ。不自然なことをしてもよくないしね。
しかし、なんだかすごい偶然のような気がするのだけど、藤島八十郎の家でサウダージブックスの淺野さんがワークショップをしてくれた8月8日、同じ時間に島キッチンで危口統之さんの行っていたワークショップが藤さんがねぶたに注目するのと微妙にシンクロしているような気がしてならない。ピタリ、とではなく微妙なズレをもったシンクロ状態がうれしい。
危口さんの「おおきなモノを建物に搬入しよう!」というワークショップは、危口さんたちが竹でつくったおおきな構造物を唐櫃の公堂に搬入するというもの。入口がそれほど大きくないので、おおきな知恵の輪のような感じでみんなでああでもない、こうでもないと苦労しながら建物の中に入れる。危口さんは「みんなでものを搬入するのってそれだけでおもしろいから、ただそれだけをやろうと思った」というふうなことを言っていた。うーむ、たしかに搬入はおもしろい。つまらない展覧会も搬入はおもしろかったりする。なんだろう、あの感じは。
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実は淺野さんや僕たちも農民福音学校跡地に行く途中で寄り道(というかまわり道)をして、危口さんのワークショップの様子を見学してきた。
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なんだか、いい雰囲気。苦労している時間がおもしろいし、スリルがある。できあがった作品にはない、現場感。
そして、うれしいことに危口さんのご好意で、竹製おおきなモノを八十郎の家にいただけることになった。現在は3つにバラして、八十郎の庭においてあります。
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さてさて、搬入を難しくするためにつくられたおおきなモノを、どうやって使おうか?
近日中に八十郎の庭の整備とともに、このおおきなモノの使い方を考えるワークショップを実施したいと思います。本当は日常的にこういう素材をいろいろいじってもらえるようにしたいのですが…、芸術祭のパスポートを買ってもらった人にそういう体験をしてもらうようなことに芸術祭の事務局は無関心みたいで…。まぁ、とにかくできあがった作品を見せればいいということなんでしょう。
この芸術祭は、作る人、手伝う人、見る人とか、そういう立場を固定化することにばかり専心しているような気がする。そして、そういう固定化した関係が僕にとってはもっとも関心がもてないものだ。とてつもなく退屈。例えば、専門家ばかりの世の中っておもしろいですか?
豊島の人は、できることはなんでも自分でやります。すべてが商品の東京で、そこから外れた「素人の乱」の活動が数年前から注目されているけど、豊島の人はずっと前から「素人の達人」だ。僕にとってはアーティストよりも島の人のがよほどおもしろい。そして、多くのアーティストは島の人のおもしろさに気がついていると思う。でも、なぜか芸術祭はあんまりおもしろくなさそう。お客さんも大量の作品を見るのに忙しく、バスや船の時間が気になって島をゆっくり見る心の余裕はない。作品だけ見るならそれこそ美術館でいいはずなんだけどね。お客さんが悪いわけじゃなくて、芸術祭の仕組みの問題ですね。まぁ見ないでおもしろくないとか言うと「情報病」とか言われてしまうので、島とか地域と芸術祭の関係に興味がある人は、瀬戸内国際芸術祭に来ることをおすすめします。少なくとも豊島は、島そのものがおもしろいです。石垣がいいし、湧水がいいし、島の人がステキです。

とにかく危口さんはおもしろい人でした。島の盆踊りの練習に一緒に参加したり、いろんな話をしたり、いい経験をさせてもらいました。そういう人と出会えたのも芸術祭のおかげだし、そこは感謝したいです。危口さんも僕も、島の人から多くを学びました。それを、芸術祭に来てくれた人にどのように受け渡していくかという課題は大切にとりくみたいです。
竹製おおきなモノで何か作りたい人は、八十郎の家に遊びに来てください。ワークショップの実施が決まったらこのブログで告知します。もしくは、おおきなモノに興味をもってくれたお客さんと随時作業するとか、何かしらの仕組みを考えるとか、どうなるかはわかりませんが、何かしらのアクションをおこしていくつもりです。庭も荒れてきているんで、草刈りとか、掃除もしなくてはいけませんが、それもセットということでお願いします。
この件に興味のある人はメールをいただけると助かります。何か動きが生まれそうになったら、なるべくご連絡したいと思います。いろいろやることがあって、スムーズに連絡ができない場合もありますが、その際はご容赦ください。
とくに、こえび隊に登録している人が、ボランティア以外の日にこのおおきなモノをいじりたいと思った場合はご連絡をいただけると安心です。なんだか、明文化されていない拘束があって、いろいろうるさいんですよね。ごめんなさい。でも、こえび隊がプライベートでワークショップに参加するのは別に問題ないはず。たぶんだけど。まぁ、何を言ってくるかわからない組織だから、確実なことはなにもないのですが…。
メールアドレスは
masaunozawa★gmail.com
です。★を@に差し替えてください。よろしくお願いします。

えーと、青森のねぶたと何がシンクロしてたんだっけ…。構造体とか仕組みとか収納する仕組みとか、そういうことかな…。藤さんと僕の状況はいつもズレていながら、シンクロしているような気がします。でも、世界ってそういうものなのかも。
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